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AIG損保の働き方改革〜転居を伴う転勤の廃止へ〜

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AIG損保が転居を伴う異動の廃止へ

AIG損保が働き方改革の一環として、全社員を対象に転居を伴う人事異動を廃止するとのことです。国内を13エリアに分け、原則として異動はエリア内に限定します。

転勤の多い金融業界では異例の試みで、専門家からも注目されています。

転勤廃止を全社員対象とすることが画期的

損害保険会社を含む金融機関では、数年に一度の転勤は当たり前のように行われています。転勤が多い理由として、「多額の現金や他人の資産を取り扱う職務もあるため、不正防止の観点から同じ職務に何年も就かせない」という事情があるようです。

ただ、金融機関の従業員全てに転勤があるわけではありません。転勤の無い「一般職」は昔からありますし、数年前からは「地域限定総合職」という職種導入している金融機関も多々あります。

といっても、これらの職種は全国転勤総合職に比べてキャリアや給与の面で差があるので、会社の中で上を目指していくのであれば転勤を受け入れるしかありませんでした

この転勤が当たり前の金融業界の中、AIG損保は特定の職種の従業員だけでなく全従業員に対して転勤を廃止するとのことです。

転勤することなく平等にキャリアアップを目指せることはとても画期的ですね。

転勤の廃止は双方にメリット

転勤がなくなると、従業員は今住んでいる場所で腰を据えて仕事ができるのでとても良いですね。家族の方も急な引っ越しがなくなるので安心できます。

転勤廃止のメリットは従業員だけではなく、企業にとってもメリットが見込めます。不要な転勤を廃止にする事で、転勤を理由に退職する従業員を減らすことができます

いくら入社時に「転勤は大丈夫です」と言っても、いざ転勤だ引っ越しだとなれば退職を考えてしまう従業員もいるでしょう。
転勤による退職が無くなり従業員の定着率が上がれば、新卒以外の人材確保に関する費用を抑えることが期待できます。

また転勤発生に伴って会社側が負担する費用(引っ越し代など)も減らすことができますね。従業員は転勤をしなくてもキャリアアップができ、会社側は従業員が長く働いてくれる。双方にとってメリットで良い試みだと思います。

転勤族の妻(私)のホンネ

私自身も夫が転勤族で、子供が生まれてからも2度引っ越しをしています。

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息子が未就学児の時は「頼れる人がいないとうちは無理」とパートも断られ、やっと決まったパートも転勤のためわずか4ヶ月で退職なんてこともありました。

転勤があったおかげで色々な経験もできましたが、正直な気持ち「もう転勤はしたくない」と思います。色々な場所に住めるのは楽しいのですが、とにかく引っ越しの手続きが面倒です。
おそらく次の転勤にはついていかないでしょう(しばらくは無さそうですが)。

転勤は「家族帯同」と「単身赴任」のどちらを選択するとしても家族側にとても負担が大きいですから、従業員とその家族を大切にすると言う意味でも出来るだけ減らして欲しいと思います。

ただ金融機関に関しては職務上同じ業務に長く就くのが望ましくないという理由も理解できます。しかし今回のAIG損保であれば、転居をしなくても別の業務に就くことは出来るので、今後このような金融機関が増えると良いですね。

(以下はニュース記事からの抜粋です)

AIG損保 転居伴う異動廃止へ 転勤多い金融業界に一石

AIG損害保険が、働き方改革の一環で全社員を対象に転居を伴う人事異動を廃止することが11日、分かった。
共働きや介護をしながら働く社員が増えていることから、働きやすい環境を整備する。まずは7月から13エリアのうち2つのエリアで試験導入する方向で調整している。
来年1月には対象を約7千人の全社員に広げ、国内のAIGグループ全体でも同様の取り組みを始める。

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はるみ

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大学を卒業後、東京の損害保険会社商品部で勤務していました。 結婚後は別の保険会社のコールセンターでも働き、今も保険業界のライティング活動をするなど生命保険/損害保険に関わる仕事をしています。

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