損保各社が海外旅行保険を値上げ。海外医療費高騰の影響で
2018年に入って、損害保険各社が海外旅行保険の値上げを行なっています。
値上げ幅は各社異なりますが、平均して20%ほど値上げしている会社が多いです。特に留学ヤワーキングホリデーなどの長期契約は大幅な値上げになっています。
アジア新興国の医療費高騰や円安が大きな要因
今回の値上げの最も大きな要因は、治療救援費用保険金の支払対象となる海外医療費の高騰です。
欧米などの先進国では元々医療費は高額ですが、新興国でも医療技術の進歩や人件費の高騰等により医療費は年々上がっています。おそらく今後も下がることはないと思われます。
医療費の高騰に加え、昨今の円安の影響で円に換算した海外医療費が高額となり、支払保険金の額を引き上げています。
自動車保険のように事故率が下がれば、たとえ医療費が高騰しても保険料を現状のまま維持することができるのでしょうが、ジェイアイ傷害火災のトラブルデータを見ると海外旅行保険の事故率はここ数年横ばいです。
支払保険金の額が増え、事故率も減らないのであれば保険料の値上げは仕方ないことです。しかし、いきなり20%も上がるのは中々きついですね。
ただ、短期間の旅行の場合は保険料が引き下げられる保険会社もあります。数日の旅行であれば、事故に遭う可能性も低いですからね。
値上げされても海外旅行保険は旅の必需品
長期間の海外旅行を計画されている方は、保険料の値上げは大打撃だと思います。
ただ、保険料が高くなるからといって保険未加入で海外旅行へ行くのはオススメしません!絶対に。
医療費が高騰傾向であるのに保険未加入のまま海外旅行へ行って旅行先で医療機関にかかり、とんでもない額の医療費を請求されることもあります。国によっては、医療費を支払える見込みがないと病院は治療行為すらしてもらえません。
最近、保険未加入で来日した外国人の医療費未払いに関して問題となっていますね。
もしあなたが保険未加入で海外へ行ったら、日本で問題となっている外国人の方と同じように、周りに方に迷惑をかけることになり得ますから、自分の為だけでなく周りの為にも海外旅行保険の加入は必ず事前に済ませておきましょう。
ネット型海外旅行保険やクレカ付帯保険を活用すれば保険料を節約できる
保険料が値上げとなると、何とかして節約はしたいところです。
海外旅行保険の保険料の節約といえば、クレジットカード付帯の海外旅行保険の活用です。
クレカ付帯の海外旅行保険は保険料が不要なのですが、サービスで提供されているだけあって補償内容がイマイチです。ですから、それだけで海外旅行へ行くことはオススメしません。
賢く保険料を節約する方法は、「クレカ付帯の海外旅行保険で足りない補償を別途海外旅行保険でかける!」です。
必要な補償のみ選んで加入するので、保険会社が用意したプランで加入するよりかなり安く済みます。
数千円かかってた海外旅行保険料がたった数百円に節約できることも珍しくありません。
■ 詳しい解説ページ
⇒ クレジットカード付帯の海外旅行保険の活用法!
※クレカ付帯の海外旅行保険が使えるのは、保険期間が3ヶ月までなのでご注意ください。
(以下はニュース記事からの抜粋です)
海外旅行保険値上げ損保各社、治療費高騰や円安で
損害保険各社が海外旅行中のけがや病気、事故に備える個人向け海外旅行保険の保険料を引き上げている。保険期間が短い商品を値下げする一方で長期を値上げする会社が多く、損害保険ジャパン日本興亜は平均26%の引き上げとなる。新興国などの治療費高騰や円安で保険金支払額が膨らんでいるのが要因だ。
保険料は渡航先や旅行期間、補償内容によって異なる。旅行期間が長くなるほど、けがや病気のリスクが増えるため保険料も高くなる。
損保ジャパンは1月から個人向けの平均保険料を2年3カ月ぶりに上げた。渡航先がアジアの場合、保険期間が15日なら現行より43%増の6960円とする一方、7日以内の短期は1%前後下げた。AIG損害保険も1月から平均20%上げた。