金沢市が自転車保険の加入義務化、北陸三県の自治体で初
石川県金沢市で4月1日より、市内の自転車利用者らに自転車保険への加入を義務付ける市条例が施行されました。
保険の義務化は、北陸三県の自治体は初めてのことです。
保険の加入義務化は知っていても、加入状況は良くない
中日新聞がJR金沢駅で行なった自転車保険の加入に関するアンケートによると、半数以上が自転車保険の加入状況について「入っていない、分からない」と回答したとのことです。
加入の義務化に関しては半数以上が「知っている」と回答しており、義務化を分かっていても加入していない人が多いことがわかりますね。
また、加入状況について「分からない」と答えている方がいるのは、自転車保険の加入方法が要因でしょう。
自転車保険には保険単体で加入できるものもあれば、1契約で家族全員が補償対象となるものや自動車保険等の特約で加入するものがあります。
自転車の車両ごとに加入するわけではないので、加入状況が分かりづらくなるのでしょう。加入義務化を知っていても、「加入していない・加入しているか分からない」人が多いのであれば、義務化もあまり効果を発揮しないかもしれません。
そもそも自転車の交通ルールが浸透していない
金沢駅でのアンケートで自転車保険の加入がいまいち浸透していないこと以外にも、交通ルールそのものを理解していない人が多いのではないかという声がありました。
交通ルールを理解していない人が多いのは、金沢市内に限ったことではないと思います。
私が住んでいる地域でも、自転車の交通ルールを理解していない人が多いように感じます。
自転車の主な交通ルールは次の通りなのですが、みなさんはご存知ですか?
【自転車の交通ルール】
・原則、車道左側通行。
・傘を差しながらの自転車運転禁止。
・携帯電話・スマートフォンを使用しながらの自転車運転禁止。
・イヤホンやヘッドフォンで音楽を聴きながらの自転車運転禁止。
・ブレーキを備えていない、または不備のある自転車の使用禁止。
・原則、2台以上の並走禁止。
・一般自転車の2人乗り禁止。
これらに違反行為を3年間で2回以上すると。「安全講習」を受講する義務が発生します。う
っかり知らずに違反行為をしている人は意外と多いのではないでしょうか。
自転車保険は大切だけど、交通ルールの遵守は更に大切。
万が一自転車で事故を起こしたときの高額賠償に備えて、自転車保険に加入することは非常に大切です。加入の義務化にも賛成です。しかし、まずは交通ルールを守ることが一番大切です。
各自治体や国ではもっと積極的に自転車の交通ルールについて発信していくべきでしょう。
交通ルールが浸透して多くの人が遵守した上で、万が一に備えて保険加入が進むといいなと思います。
(以下はニュース記事からの抜粋です)
自転車保険出足のろり 金沢 1日から義務化 未加入者も
金沢市内の自転車利用者らに保険加入を義務づける市条例が、北陸三県の自治体で初めて一日に施行された。
JR金沢駅周辺で自転車利用者五十人(未成年を除く)に尋ねたところ、義務化を「知っている」との回答は半数以上だったが、加入状況では「入っていない・分からない」が半数を超えた。
大半の自転車利用者は保険加入の必要性を認める一方、交通マナーの徹底や自転車整備の重要性を訴える声も上がった。